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横浜地方裁判所 平成3年(特わ)492号 判決

宣告日

平成三年八月二九日

裁判所

横浜地方裁判所第四刑事部六係

裁判官

仲宗根一郎

検察官

大久保信英

罪名

法人税法違反

被告人

本店の所在地

川崎市高津区久地五四八番地

法人の名称

有限会社光洲産業

代表者の住居

川崎市多摩区宿河原六丁目三一番二七-三〇三号 サンコーポ向ケ丘

代表者の氏名

光田栄吉こと 盧栄吉

被告人

氏名

光田栄吉こと 盧栄吉

生年月日

一九五一年一〇月一八日生

国籍

朝鮮

住居

川崎市多摩区宿河原六丁目三一番地二七-三〇三号 サンコーポ向ケ丘

職業

会社役員

主文

被告人有限会社光洲産業を罰金二、〇〇〇万円に、被告人盧栄吉を懲役一年にそれぞれ処する。

被告人盧栄吉に対し、この裁判の確定した日から三年間その刑の執行を猶予する。

(罪となるべき事実の要旨)

被告人有限会社光洲産業(以下「被告会社」という。)は、産業廃棄物の収集等を業とする会社、同光田栄吉こと盧栄吉は、同会社の代表取締役として、その業務全般を統括するものであるが、被告人盧において、被告会社の法人税を免れようと企て、被告会社の業務に関し、売上の一部を除外するなどの方法により所得を秘匿した上

第一 昭和六三年一月一日から同年一二月三一日までの事業年度において、被告会社の実際所得金額は一億五、九一〇万八、七二七円で、これに対する法人税額は六、五八六万一、二〇〇円であったにもかかわらず、平成元年二月二八日、川崎市高津区久本二六九番地一所在の所轄川崎北税務署において、同税務署長に対し、右事業年度の所得金額は六六九万四、二三七円で、これに対する法人税額は二〇〇万四、〇〇〇円である旨の虚偽の確定申告書を提出し、もって、不正の行為により、被告会社の右事業年度の正規の法人税額との差額六、三八五万七、二〇〇円の法人税を免れ

第二 昭和六四年一月一日から平成元年一二月三一日までの事業年度において、被告会社の実際所得金額は八、二三四万二、四八四円で、これに対する法人税額は三、三六一万七、九〇〇円であったにもかかわらず、平成二年二月二八日、前記川崎北税務署において、同税務署長に対し、右事業年度の所得金額は六三六万三、四九一円で、これに対する法人税額は一九〇万三、一〇〇円である旨の虚偽の確定申告書を提出し、もって、不正の行為により、被告会社の右事業年度の正規の法人税額との差額三、一七一万四、八〇〇円の法人税を免れたものである。

(適用した罰条)

被告人有限会社光洲産業につき

法人税法一五九条一項、一六四条一項、一五九条二項、刑法四五条前段、四八条二項

被告人盧栄吉につき

法人税法一五九条一項、刑法四五条前段、四七条本文、一〇条、二五条一項

(裁判官 中宗根一郎)

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